ユーザー事例

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 主に金融機関を対象としたシステム開発やパッケージ製品の提供を行うインテリジェント ウェイブは2016年1月、クレジット決済用のアプライアンス製品として「OnCore」をリリースした。このOnCoreで採用されたのが、Red Hat Enterprise Linux(以下RHEL)とRed Hat JBoss Enterprise Application Platform(以下JBoss EAP)。これは、組込みソリューションを提供する「Red Hat Embedded Program」を通じてレッドハット製品が採用された国内初のケースとなる。

立野岡 健一 氏

株式会社インテリジェント ウェイブ
取締役 BPM 本部担当 兼
第二システム開発本部担当 兼
第一システム開発本部長
立野岡 健一

増子 和哉 氏

株式会社インテリジェント ウェイブ
第一システム開発本部
副本部長
増子 和哉

今井 克典 氏

株式会社インテリジェント ウェイブ
第一システム開発本部
開発第一部 第二課 兼
BPM 本部 システムサービス部
第一課 上席SE
今井 克典

熊倉 利幸 氏

株式会社インテリジェント ウェイブ
第一システム開発本部
開発第一部
第一課 サブリーダー
熊倉 利幸

山口 大介 氏

株式会社SRA
産業第一事業部 営業部
課長
山口 大介

背景

海外市場を視野に入れたアプライアンス製品を発売

 今回インテリジェント ウェイブが発売した「OnCore」は、クレジット業界における各プレイヤーのシステムを繋ぐゲートウェイ処理に特化したアプライアンス製品だ。OnCore開発の狙いについて、株式会社インテリジェント ウェイブ 取締役 BPM本部担当 兼 第二システム開発本部担当 兼 第一システム開発本部長の立野岡健一氏は、次のように説明する。

 「当社には国内大手クレジットカード会社でトップシェアを持つNET+1(ネットプラスワン)という製品があります。これはクレジットカードやATMのネットワーク接続、カードの使用認証を行うパッケージソフトです。個々のお客様のカスタマイズ要件にも対応できるものですが、我々は今後、海外市場への展開も視野に入れており、その際にお客様ご自身で設定ができ、コンパクトに導入していただけるような製品を開発しようと考えました」(立野岡氏)。

 またOnCoreの詳細について開発全体を統括した第一システム開発本部 副本部長の増子和哉氏は、次のように説明を加える。

 「クレジット業界には、クレジットカードを発行するイシュアーや各カード加盟店といったプレイヤーが存在しますが、OnCoreはクレジット決済用のトランザクションデータを、カード決済用ネットワークを介して各プレイヤー間でやり取りすることを可能にするデータ連携用のアプライアンス製品です。いわばNET+1の技術ノウハウも結集して製品化したのが、OnCoreだと言えます」(増子氏)。

課題

開発コストを抑えつつ高いセキュリティを確保したい

 アプライアンス製品として提供するOnCoreには、顧客が購入しやすい価格を実現し、またクレジット業界向けの製品であることから、高いセキュリティと安定した稼働が求められる。一方、システムインテグレーターでありパッケージベンダーでもある同社では、以前からオープンソースソフトウェア(OSS)を利用して実績を積み重ねていた。こうしたことから同社では、OnCoreの開発でOSSを採用することを最初から決めていたという。この点について、OnCoreのアーキテクチャ設計に携わった第一システム開発本部 開発第一部 第二課 兼 BPM本部 システムサービス部 第一課 上席SEの今井克典氏は、次のように説明する。

 「私たちはNET+1のLinux版でもRHELを採用しており、また社内では他のOSS製品を使う実績も増えてきていました。コスト面も含めてOSSの有用性は社内で十分に実証されており、今回もOSSを使っていこうというのはごく自然な流れでした」(今井氏)。

システム要件

コミュニティベースのOSSで進めていたOnCoreの開発準備

 同社は2014年12月にOnCoreの要件定義に着手し、2015年1月から実際の開発プロジェクトを開始したが、その準備段階では、OSとしてCentOS、アプリケーションサーバーとしてGlassFishを使っていたという。

 「初期段階では、開発環境の検証などいろいろと準備が必要になるのでまずはCentOSとGlassFishを使って進めました。OSについては、既にNET+1でRHELを採用していたこともあり、本番開発ではRHELを使おうと決めていたのですが、アプリケーションサーバーについては、検討結果次第ではそのままGlassFishを使用することも考えていました。しかしそんな折にレッドハットのWebサイトを見る機会があり、最近ではRed Hatのミドルウェア製品の動きが活発になってきていることを知ったのです」(増子氏)。

 増子氏は製品ラインナップや機能が拡充されていることを認識し、さらに最近では顧客先で“Red Hat JBoss Middlewareを採用した”という話もよく耳にしていたという。

 「ニュースリリースで発表される導入事例なども目にしていましたが、お客様から直接Red Hat JBoss Middlewareを採用したというお話を伺ったことで、レッドハット製品に対する信頼感や安心感が、さらに高まりました」(増子氏)。

Red Hat Embedded Program概要

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