THE ENTERPRISERS PROJECT


Inc.com ビジネステクノロジーライター 兼 コラムニスト
Minda Zetlin
2017年3月9日

今の時代、あらゆる企業がソフトウェア企業であるべきだという意見を皆さんも耳にしたことがあるはずです。でも、それは本当でしょうか?もし事実だとしたら、従来ソフトウェア・ビジネスを営んできた企業にとってこれは何を意味するのでしょうか?今回のThe Enterprisers Projectのインタビューでは、エネルギーを直販する急成長企業Ambit EnergyでCIOを務めるJohn Burkeが、彼の持つ視点を皆さんに共有してくれます。

The Enterprisers Project (TEP):「あらゆる企業がソフトウェア企業だ」と多くの人が言います。これは実際には何を意味するのでしょうか?

John Burke:過去10年、自らのビジネス・マーケットの中で自社のITシステムの競争力を維持していくために、企業はあたかもソフトウェア企業のように活動しなければならないことに気付きはじめたのです。簡単な例はAmazon(明らかにソフトウェア企業として活動しています)と、WalmartやTarget等のようにITを活かして自社の強みを伸ばした従来からの小売り業者を比較でしょう。

全ての企業が最新のIT環境で自社を差別化する必要はありません。しかし、ソフトウェア企業のように振る舞うのであれば話は異なってきます。基本的な機能をITコンサルティング会社にアウトソースするような日々はもう過去のことなのです。コミュニケーションのハードルや混乱を無くすために、ビジネス部門はダイレクトかつリアルタイムにIT開発部門と連携して動く必要があるのです。

TEP:Ambit Energyはソフトウェア企業ですか?

Burke:Ambitでは、常に自社を(電力と天然ガスの小売りのための)データ処理企業として捉えてきています。これは、私たちが付加価値の高い極めて正確なデータとその管理を提供していることを指しています。しかし過去5年の間に、重要な各ビジネス部門専属のソフトウェア・チームを用意してからAmbitはよりソフトウェア企業寄りに変わってきています。

各ビジネス部門は、突然アジャイル開発手法の下に開発者たちを管理しはじめたのです。Ambitにおいてこれはとても人々を勇気づけた瞬間でした。ビジネス部門のリーダーは求めているものを速やかに手にでき、利用するテクノロジーや機能に関する意思決定により一歩近づくことが可能になったのです。ITチームにソフトウェアの機能について打診して回答を待つのではなく、ビジネス部門のリーダーは機能についての質問を投げ掛けITチームがその問題に取り組んだり、ソフトウェア開発にかかわる妥協点を探る手助けを行うようになりました。これによってAmbitはソフトウェア開発企業へと根本から形を変えたのです。

TEP:ご自身のCIOへの最近の寄稿で、ITスタッフは受け身的に仕事を行うのではなく積極性を持って活動するようマインドセットを変える必要があるとされていますね。これについてもう少しお話いただけますか?

Burke:一般的にソフトウェアが提供されるまでには、定義、コラボレーション、設計、開発、ユニット・テスト、統合テスト、ユーザー・テスト等のステージがあります。ソフトウェア開発の各々のステージで責任を負う人達は問題に遭遇した際、進行を止めて修正を要求する、または進行を止めてどのように対処するのかの意思決定について支援するかのいずれかの行動を取ります。

Ambitでは、社内における指導教育と管理によって前者の姿勢から後者の姿勢へスムーズに移行することができました。人々は一夜にして変わることはできません。ポジティブな姿勢は支持され、信頼関係は作り上げられる必要があるのです。人々は、必要な場合に意見を発し、手を差し伸べることに何ら問題がないことを知る必要があるのです。私たちのソフトウェア・デリバリー・システムにおける基本的な意思決定は、各開発ステージの個人に委ねられています。ですから隠す事などなにもないのです。もしプロジェクトがどこかでストップしたなら私たちは分りますし、必要に応じて問題を解決するために手を差し伸べることができるのです。

TEP:このような変化を生み出そうとしているCIOにアドバイスできることはありますか?

Burke:信頼が置け、高い評価を得ている優れた人材がチームの中に必要です。まず最初にチーム側から率先して取り組もうという姿勢を導き出すことも必要です。そして結果にたどり着くためには、何かがあった時にそれを思い出すことです。チームを支えるべく、臨機応変に動く事も大事です。チームやメンバーの間の緩衝材としての役目を果たし、ネガティブなリアクションがあってもチームが乗り越えていけるようコーチングすることが重要なのです。

全てのプロセスを新しくしようとせず、小さく始める事も大事です。Ambitでは、新しいソフトウェア・デリバリー・プロセスにもっとも近いチームから開始し、そのライン全体を通してサポートしました。そして、この最初に成功したチームの功績を広く知らしめるのです。それが素晴らしい事だとビジネスとITの両方のチームに感じさせ、自分たちもそうありたいと思わせるのです。最初のチームのリーダをミーティングに招いて、その成功について話してもらいましょう。そしてその場でチームに賞賛しましょう。小さな変革の勝者として賞賛するのです。

TEP:気をつけるべき落とし穴はありますか?

Burke:もっとも大きな落とし穴は、コミュニケーションやフォローアップが不足することでしょう。リーダーとして、可能な限り、機会がある度に新しいマインドセット周囲に表すことです。リーダーが率先して取り組まないと、本質的なこのような変化は起こり得ないのです。

また、リーダーはソフトウェア開発においてスタッフが行っている実務の流れを明確に理解しておく必要があります。彼らに変化を求めるのであれば、上辺だけを知って話をしても意味がないのです。スタッフが現在どのように物事をこなしていて、自分が何を彼らに望んでいるのかを知っている必要があるのです。このような業務に対する造詣の深さがリーダーとしての信頼の源となり、変化を求める時に起こりうる反発を回避することができるのです。

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