THE ENTERPRISERS PROJECT


Inc.com ビジネステクノロジーライター 兼 コラムニスト
Minda Zetlin
March 27,
2017年3月27日

デジタル・トランスフォーメーションは、いま最も大きな注目を集めている話題です。大規模な組織のリーダーのほとんどが、このトランスフォーメーションを単に好ましいものとしてではなく、今後長期にわたって自社の健全な存続に欠かす事ができない変革だと理解しています。

しかし実際には、このトランスフォーメーションを押し進めるのは途方もなく難しい仕事なのです。スタッフに今までとは異なるやり方で仕事を進めるよう依頼した際にいつも表面化する抵抗や反発を乗り越える必要も出てきます。みなさんなら、どのようにしてこの反発を乗り越えていきますか?マネージドITサービス企業であるCompuComのCIOを務めるJustin Mennenは、この2回シリーズとなるインタビューの第1回目でいくつかの考え方を共有してくれました。

The Enterprisers Project (TEP):歴史と実績をもつ大企業や大きな組織において、トランスフォーメーションをドライブしていくのに必要なものは何でしょうか?

Justin Mennen:その組織における戦略とビジョンを明確にすることから始めます。リーダーや従業員の中で、変革を必要としている基本的なものは何なのかを明確にしましょう。「ビジネスの成果に対し、自分の仕事がどのような影響力を持っているのか」ということをスタッフに理解してもらうのです。社内や組織内を巡り、輝かしい未来についての興奮を共有しましょう。

また、どのようなトランスフォーメーションを目指すのかを定義付けるリーダーシップ・チームの創設も重要です。適切なリーダーシップと、変革への積極性を持ったサポートで、想定できる範囲の様々な障壁を組織は乗り越えていくことができます。他の大きな取り組みと同様に、確かなコミュニケーション環境と変更管理も必須となります。

TEP:どのような形のコミュニケーションがベストなのでしょう?

Mennen:全社員での会合、飲食会、一対一での対話、部門を訪れた際のインフォーマルな形での会話など、様々な形で必要と思われる以上のコミュニケーションをとることが望ましいと思います。チームとの一体感を大切にし、彼らからのフィードバックに耳を傾けることが何よりも重要になります。トランスフォーメーションにおける彼らの役割を明確にし、また、意思決定プロセスも明確にするのです。そしてこれらの結果を公にして、トランスフォーメーションのプロセスにおける不明瞭な部分を払拭するのです。

TEP:組織をトランスフォーメーションさせる上で最も大きな課題となるものはなんでしょう?

Mennen:トランスフォーメーションには課題がつきものです。多くの人にとって変化を受け入れることはとても難しく、様々な反発や抵抗が起こる事が予想されます。変化をしっかりと管理し続け、そして利害関係者に対する効果的なコミュニケーション方法を考えない限り、この抵抗や反発が組織内に広がり前進を阻んでしまいます。

特に変化の初期の段階では、組織内の全てのレベルからの支持を得ることや疑念を取り払うことが大きな課題となります。これを乗り越えるためには、クリアなコミュニケーション、そして結果や成果の素早い共有が欠かせません。また、既成概念を打ち破ることも大きな壁となります。デザイン思考のようなフレームワークを活かしてこれらの概念を塗り替え、変化のプロトタイプを作り、そして希望的な将来を皆に示すのです。

トランスフォーメーションは容易な事ではなく、柔軟でアジャイルなアプローチが求められます。そして、一人だけで成し遂げられると思わないことが大切です。

TEP:従業員の話となると、もしも彼らがこれらを担保するカルチャーの中に居てたなら、その全てがイノベーションを生み出したり、変化の源となる可能性を秘めていると言えますね。

Mennen:もちろん全ての従業員がイノベーションを生み出す可能性を持っています。組織全体が一丸となってイノベーションを生み出す必要があるとも言えます。しかしそれは、あらゆる従業員が今後のことについて常に思いをめぐらせていることを指すのではなく、むしろ継続的な改善についてフォーカスすることを意味しているのです。組織内の思いもしていなかったエリアからイノベーションが生まれたのを、私はこれまで何度も見てきています。

TEP:イノベーションやトランスフォーメーションのために従業員に求められる資質とは?

Mennen:好奇心と情熱、そして勇気を備え、技術面での基礎固めができていることが理想です。私が共に働いてきた素晴らしいイノベーター達は本質的に起業家精神を備え、業界内の仲間たちとアイデアをやり取りできるネットワークを持ち、新しい事に実験的に取り組んでそれを現実のものに変えることができる人達でした。また業界やデザイン思考等のフレームワークに精通し、速やかなプロトタイピングの経験を備えていることが、イノベーションのために人材を探す時の私のチェックリストには含まれています。求められているのは、単にアイデアを示すだけでなく、形あるものを残せる人材なのです。

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